Original:2004/05/04
Update:
6216−8000裏蓋イルカメダル
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セイコーの本格的な防水腕時計は「高級防水腕時計」として1959年12月に発売された「クロノス防水仕様」でした。
その裏蓋には「タツノオトシゴ」の意匠が付けられており、後の1961年2月頃に発売された「シーホース」
というペットネームで再登場した製品の裏蓋にも「タツノオトシゴ」意匠が付けられていました。
その後も手巻製品には「タツノオトシゴ」意匠が継続して使用されています。
(チャンピオン、スポーツマン防水モデル、クラウンクロノグラフなど)
SeaHorse:タツノオトシゴ
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海洋動物シリーズとしては下記のような製品がありました。
ベースとなった製品
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ペットネーム
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クロノス | シーホース | タツノオトシゴ |
チャンピオン | フライングフィッシュ | 飛び魚 |
スポーツマン | ドルフィン | イルカ |
ファッション | エンゼルフィッシュ | |
セイコーマチック | シーライオン | トド |
セイコーマチックにおいては、上記「スポーツマン・ドルフィン」と同じ1962年頃の
20石防水モデルの裏蓋、金属バンドに「イルカマーク」が初めて採用されたようです。
(マチック最初の防水側製品であるため当然か?)
その後のセイコーマチック防水製品の裏蓋には、1967年頃に裏蓋刻印「SEIKO」に移行するまで、イルカマークが付いていました。
同じ「イルカマーク」は、「スポーツマチック」にも見られますが、こちらは同一デザインの様で、イルカ意匠のバリエーションは無い様です。
私がセイコーマチックを集め始めて間もなく「裏蓋イルカ」の存在に気付き、高級品には「裏蓋イルカメダル」もある事を知り、『いつかはその全貌に迫りたい』と思っていました。
と申しますのは、裏蓋の「イルカ刻印」は、腕時計の通常使用における磨耗で裏蓋情報と共にほとんど見えなくなっているものが多いために、鮮明な形状はデッドストック品でも無ければなかなかお目にかかれない物だったのです。
1.裏蓋イルカ族
生 息 地 / 特 徴
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裏 蓋 画 像
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拡 大 画 像
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セイコーマチック20石
J13044 1962年3月 セイコーマチックの最初のイルカマーク付き製品と思われる。オリジナル金属バンドの留め金部分にもイルカマークが入っていたのを見た時には「小さな感動」があった。 |
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セイコーマチックセルフデーター39石
J13060 1963年? 王冠マーク付きは「WATER PROOF 50」の50メートル高級防水製品。 |
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セイコーマチックセルフデーター39石
J13085 1963年? 上のJ13085と比較してイルカが微妙に細くなっている。ダイエットしたのであろうか?ダイエットに成功して目が笑っている様にも見える。 |
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セイコーマチックセルフデーター39石
J13083 1964年? 当時、一番深いところまで潜る事ができたイルカ(70メートル防水)。 |
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セイコーマチックウィークデーター33石
40898 1964年4月 初期ウィークデーターは、標準防水(30m)のため「王冠マーク」が無く、ちょっと寂しいイルカ。 |
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セイコーマチックウィークデーター26石
6206−8990 1964年11月 この6206のイルカも王冠が無いタイプであるが、上記400のイルカと微妙に異なることが判る。 |
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セイコーマチックウィークデーター26石
6206−8010 1966年11月 6206のイルカで「王冠マーク」が付いているのは、この「#8010」のみで、他の6206には王冠が付いていない。 |
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セイコーマチックウィークデーター35石
6218−8950 1966年7月 上記6206のイルカと同一に見えるが、 |
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セイコーマチックウィークデーター35石
6218−8971 1965年11月 6218のGCケースは2種類あり、「#8970」は刻印イルカで「#8971」はメダルタイプになっている。 |
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62セイコーマチックウィークデーター
6216−9000(前期型) 1965年9月 「SEIKO」のロゴが大きくなり、イルカの目がパッチリとして可愛くなった。 |
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62セイコーマチックウィークデーター
6216−9000(後期型) 1966年8月 刻印タイプの通常使用による磨耗の対策か?刻印タイプの製作コスト(エッチング加工)削減のためか?後期型は、メダルタイプ(プレス、または彫刻加工?)に変更となっている。 |
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83セイコーマチックカレンダー39石
8325−8000 1966年3月 83系唯一のメダル仕様。 |
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83マチックカレンダー30石
8305−0020 1965年5月 83系のイルカは、上記62系のイルカより更に「横向き」になっている。ほとんど真横を向いている。 |
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83セイコーマチック−R30石
8306−8001 1966年8月 83系後期のイルカは、くちばし、胸びれが尖っているのと目が小さいのが特徴。 |
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2.その他イルカ族
生 息 地 / 特 徴
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画 像
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拡 大 画 像
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スポーツマチック純正風防の紙袋
SMAW22W 年代不明 風防の袋にイルカマークが付いているものは少ないようで、これを発見した時には小さな感動があった。 |
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SEIKO WATER PROOF メダル 年代不明 当時の防水ケース製品に付属していたイルカメダル。 |
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3.裏蓋アシカ(トド)族
生 息 地 / 特 徴
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裏 蓋 画 像
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拡 大 画 像
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セイコーマチック・シーライオンM55
6201−8960 1965年2月 シーライオンは海洋生物シリーズの中でも謎のモデルで、1963年〜67年頃まで製造されていたようである(裏蓋刻印Noによる)が、当時の製品カタログには掲載されていない。 |
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SEIKOMATIC-R・シーライオンCR-220
8306−8090 1968年10月 83系のシーライオンは「M××」シリーズとは異なる「CR−220」という番号が付いている。 (2011/3/25追加) |
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4.タツノオトシゴ族
生 息 地 / 特 徴
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画 像
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拡 大 画 像
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SEIKO ロードマーベル規正付 5740−8000 1966年11月 ロードマーベル(手巻)の防水ケース製品でハイビート36000になる前のキャリバー5740B(5.5振動)搭載モデル。 |
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SEIKO WATER PROOF メダル 年代不明 当時の防水ケース(手巻)製品に付属していたタツノオトシゴメダル。 |
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今回、マチックイルカの形状のバリエーションを再度見直し、改めてこんなに種類があった事に驚くと同時に、当時の物造りの丁寧さに感心しました。
細部の差異は、ケース番号別に原版が製作されていたからではないか?と推測されます。
現在と比較すると原画デザインも素朴さの反面、古臭さが感じられるかも知れませんが、「タツノオトシゴ」も「イルカ」も、図案としての完成度は高いレベルにあると思います。
金型(ケース)加工技術も劣っていたかも知れませんが、細部を見れば見る程デザイン、構成が良く考えられた物である事が感じられます。
近年、某デジタル腕時計に「イルカクジラモデル」なる物があった様ですが、そのイルカのデザインはどのようなモノだったのでしょうか?
個人的には、ちょっと気になるところではありますが、わたくし、その実物を見た事が無いのです。(^_^;)