Seikomatic-Archive
グランドセイコー2匹の獅子の謎(新事実発覚!?)

Original:04.5.30
Update:07.1.3


今回の獅子の形態分布調査により、グランドセイコーセルフデーター(430)以降の裏蓋獅子メダルには前期型(タイプA)、後期型(タイプB)の2種類が存在し、後期型への移行時期は1966年2〜3月ということが判明しました。

一連の調査の過程で、初代グランドセイコー(3180)の獅子メダルもよくよく見た所、何とこちらも
2種類が存在することが判明致しました!!。

一般的な初代グランドセイコーの獅子メダル
良く見ると違う!初代獅子メダル「タイプB」
こちらの方が初期型か??相対的には多数派のようである。
後期型と思われます。2007.1.3訂正
こちらは後期型か??少数派のようです。
初期型と思われます。2007.1.3訂正
ポイントは、やはり「顔」と「たてがみ」の形状。
そして、「しっぽ」の付け根が切れているように見える所です。

・プッチョ様から『裏蓋シリアルNo.00XXXXXX(1960年10月)の固体で「タイプB」の裏蓋である』との情報をいただきました。2007.1.3追加
・某ショップのサイトにて文字板初期プリントロゴ、裏蓋シリアルNo.06XXXXXX(1960年6月)で「タイプB」獅子の固体を確認しました。2007.1.3追加
・某オークションの出品画像で裏蓋シリアルNo.0DXXXXXX(1960年12月)で「タイプB」の裏蓋の固体を確認しました。2007.1.3追加

初代の獅子も、ある時点での金型の劣化による世代交代が必要だったのでしょうか?
それとも、ある種の改良?デザイン変更だったのでしょうか??

最初はレプリカ(複製品)か?とも思ったのですが、ものの本にも「初代獅子タイプB」の写真は複数例掲載されており、それ程不自然な点も見当たらないため、やはり実在する様です。

初代グランドセイコーは、そうそう見かけるものでも無く、裏蓋画像だけでは製造年月は調査出来ません。
裏蓋の、その内側にケースシリアル等の刻印が有るため、裏蓋を開けて見なければ確認が出来ないのです。

裏蓋シリアルNo.を確認できた固体:6個(2007.1.3現在)
裏蓋シリアルNo.
文字板ロゴ
針形状
獅子タイプ
06XXXXXX
プリント
山形
00XXXXXX
未確認
未確認
0DXXXXXX
プリント
平形
1XXXXXXX
彫り込み
山形
21XXXXXX
浮き文字
平形
36XXXXXX
浮き文字
平形

(お手元に初代グランドセイコーをお持ちのオーナーの方、宜しければ情報をいただければ幸いでございます。)

* * * * *

獅子の進化の過程

初代獅子タイプB
初代獅子タイプA
獅子タイプA
獅子タイプB
1960/6〜??
??〜??
1963/4〜1966/2
1966/2〜1966/12

 初代グランドセイコーのケースには「J14070」と「J14070E」の2種類が存在するようで、これがヒントかな?とも感じていますが、検証する資料にも乏しく極めて感覚的なものでしかありません。
 セイコーマチックが得意分野の私には、推測の域を出ないためここまでとさせていただきます。

* * * * *


 このような差異分析は、興味の無い方にとっては「重箱の角をつつく」ような事なのでしょうけれども、マニアにはそこがたまらないところでもあり、こういった進化の過程、形態の差異を調べるたびに日本人というのはチマチマした改良が好きなんだな〜。とつくづく感じます。

そして、そのチマチマした差異点をいちいち指摘するのも好きなんだな〜。とも感じるのです。(^_^;)

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