Seikomatic Slimdate
840/8305B

Original:2004/07/05
Last Update:2014/08/31


製品名:セイコーマチックスリムデート

キャリバーNo:840(8305B)

石数:30石

略称:MAMD

機械落径:28.60@mm

機械厚ミ:4.55mm

テンプ振動数:18,000回/時

発売開始(セイコーセールス資料):
 1964年2月

最古確認個体:
 1964年3月

最新確認個体:
 1965年2月

製品名:セイコーマチックカレンダー

キャリバーNo:840(8305B)

石数:30石

略称:MAC

機械落径:28.60@mm

機械厚ミ:4.55mm

テンプ振動数:18,000回/時

発売開始(セイコーセールス資料):
 1965年6月

最古確認個体:
 1965年3月

最新確認個体:
 1965年7月

1.特徴

セイコーマチックスリム(830)にカレンダー装置を搭載した時代の要求に応える超薄型自動巻製品です。

新製品紹介(セイコーセールス:1964年2月)より
画期的な薄型自動巻腕時計として先に発売致しましたセイコーマチックスリムに、このたび、カレンダー装置を付けました。したがって従来にないカレンダー付薄型自動巻腕時計として期待されます。また、日送装置もセイコー独自の早送方式(特許No.3097512)ですから大変使いやすくなっております。
 小売価格 SS側   12,500円
      ASGP側 13,500円
製品附属の取扱説明書より

1960年に発売されたセイコーマチック603系は当初、日付カレンダーなしの製品から1962年「セルフデーター(394)」1963年「ウィークデーター(400)」へと機能を追加して行きました。
 マチック83系は、その開発時期と機械の構造から、当初より日付機構を付加する前提で設計されたものではないか?と推測されます。
 83系の基礎「マチックスリム(830)」が「セイコーマチック(603)」の進化型であるのと同様、「マチックスリムデート(840)」は「セイコーマチックセルフデーター(394)」の進化型であると言えるでしょう。

 なお、製品名が「セイコーマチックスリムデート」から、後の1965年頃「セイコーマチックカレンダー」に変更になっています。
 変更となった経緯は不明ですが、非防水モデルを「マチックスリムデート(840/8305B)」、防水製品を「マチックカレンダー(同)」として区別したのでしょうか??

2.外装

マチックスリム(830)がセイコーマチックの外装デザインを継承したものであるのに対して、このマチックスリムデート(840)は、マチックセルフデーター(394)からの脱却を図っているように見えます。
具体的には、ケースは短かめのラグで薄型を強調。文字板はボンベ型、または外周の刻み模様(ローレットリング)で高級感を強調しています。

(1).ケース

マチックスリムと同様に、非防水ケースの裏蓋にはゴムパッキン(Oリング)が採用され、気密性を高めている。
セイコーマチックカレンダーは、防水製品のみ。
SS、SGPの2種類のみ。

(2).文字板

ADのみ確認。
高級時計にふさわしく日付文字を美しく見やすい大きさにするために日車が非常に大きくなっている。従って文字板の固定法が従来のものと異なり、地板の外周近くの穴に文字板の2本の足を入れて文字板止めネジの頭部斜面で文字板の足を地板の穴の壁面に押し付けて固定する。

3.機械

(1).基礎輪列

セイコーマチックスリムと全く同じ機構。
なお、キャリバーNoの変更(840→8305Bへ4桁化)は、1963(昭和38)年〜1964(昭和39)年当時、キャリバーNo、外装部品番号体系の整備が実施されたことによる。

(2).自動巻機構

回転錘(ローター)も「ボールベアリング」が組み込まれた薄型となっている。
セイコーマチックスリムと全く同じ機構。
ローター刻印は、840と8305Bで異なる。

840
8305B

(3).カレンダー機構

セイコーマチックセルフデーターと同様、リュウズを1段引き出して回せば日修正可能(午後8時〜翌日1時までの間は日修正不可)。2段引き出して回せば時刻修正可能。

4.当時の価格

ペ ッ ト ネ ー ム
CAL No.
石数
側質
防水
現金正価
セイコーマチックスリムデート
(セイコーマチックカレンダー)
840
(8305B)
30石
SS/SS
非防水
12,500
ASGP
13,500
SS/SS
防水
14,000
SGP/SS
16,000

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