Original:2004/01/11
Last Update:
Japanese text only
|
製品名:セイコーマチックセルフデーター規制付
|
セイコーマチックセルフデーター(394)に秒針規正装置を付加し、15石を追加、更に防水ケースの最高級品として発売された機種です。
SS(ステンレススティール)ケースの製品は、防水50mケース、GC(ゴールドキャップ)ケースの製品は、防水70mケースになっています。
なお、39石は後のセイコーマチッククロノメーターウィークデーター(6246)、62グランドセイコーウィークデーター(同)、セイコーマチック−R(8325)と共に、セイコーの手巻/自動巻を通じて最多石です。
当時の製品紹介(セイコーニュース1963年4月号より引用)
|
||
セイコーマチック・セルフデーター39石は、新時代のトップをゆく腕時計としてセイコーが自信をもって作り上げた高級カレンダー付自動巻防水腕時計です。 自動巻・カレンダー・防水(50米の水圧に耐える)と三拍子揃った上に、いちだんと高められた精度、セイコー独特の早送りができる日付修正装置、さらにセコンドセッティング(秒針規正)装置など、数々の特徴をそなえています。 すぐれたデザイン、美しい光沢、最高の仕上げとまさに高級腕時計の風格を備えた世界の一級品といえましょう。 |
(1).ケース
J13型、15型の2種類を確認。
ALL−SS、および前面GC260ミクロン/裏蓋SS。
ゴールドキャップケースは当機種がセイコーで初採用と思われ、以前、某コレクターから『当時GCケース国内で生産できなかったため、海外で特注生産した。』と伺ったが、信憑性については不明。(鶴のマークが入っているので自社生産では??)
また、ゴールドキャップケースはテンションリング式風防(下記注)も、当機種がセイコーで初採用では??少なくともマチック系では初登場。
|
注:ケースにベゼルが無く、専用工具で風防を圧入する方式。 その圧力に対して、風防の内側で突っ張っているのが「テンションリング」と呼ばれる部品。 当395GCケースでは、ダイヤルリング(文字板外周の秒目盛り)機能を兼ねている。 後のウィークデーター製品6218−8971では、テンションリングとダイヤルリングが別部品になっている。 |
(2).文字板
12時下のコママークは植字仕様のみを確認。
「Seikomatic」のロゴマークは、1種類のみを確認。
白文字板のみ。銀色は、AD/SD共に存在。金色文字板のSDは、未確認。
「WATER 50 PROOF」の配色関係(銀色文字板)
文字板の色
|
「50」の色
|
画 像
|
銀色
|
水色
SD |
|
水色
AD |
|
|
黒色
AD |
|
(3).日車(日付表示)
日付窓の大きさ、および日付字体は1種類のみ。(ウィークデータの数字と同じ字体)
(4).風防のレンズ有無
デッドストックの個体に「レンズなし」のものを確認した。
当時の「セイコーニュース」の写真も「レンズなし」となっている。
(1).基礎輪列
セイコーマチック30石と同様の金メッキが施され、個体番号(シリアルNo)の刻印あり。
香箱受けと2番受けが1体パーツのみ確認。
セルフデーター24石から増加した15石は、日車(日付表示盤)の下に9石、ローターのボールベアリング(ルビーボール:セイコーマチック30石と同様)の6石。
日車については、1日1回の日付が変わる瞬間にのみ機能する部分に石を追加しても、精度の向上には寄与しませんので、当時の多石化競争の影響のようです。
セルフデーター394:24石
|
395:39石(日車下に9石)
|
|
|
2004年3月7日追記
日付ディスクを切り替える時間帯(22:30〜24:00)は、動作負荷が掛かり、極端な場合テンプの「振り落ち」と言われる状態となります。
そのため、日車下の9個の石は「振り落ち」を減少させるための効果が少なからずあったと思われ、単純に「多石化競争の産物」とは言えないようです。
(2).自動巻機構
回転錘(ローター)に衝撃吸収切り込み有のみ確認。
(3).秒針規正装置
自動巻で秒針規正装置が搭載されたのも、当機種が最初のようである。
なお、当時のセイコーの資料では「秒針規制」では無く「秒針規正」と記述されている。
機械外観
SEIKOMATIC 39 JEWELS (395) 「伝エ受」部分にシリアルNoの刻印あり
ペ ッ ト ネ ー ム
|
CAL No.
|
石数
|
側質 | 防水 |
現金正価
|
セイコーマチックセルフデーター規正付
|
395(6219)
|
39石
|
SS/SS | 防水 |
18,000
|
GC/SS |
26,000
|